地中熱利用のヒートポンプシステムは、環境に優しく、エネルギーの枯渇が無く、他のエネルギー(油・ガス等)と比較にならない安価なランニングコストのシステムが構築できます。
<概要>
地中熱(井戸水含む)10m~100mの温度は、一年中を通して10℃~17℃の安定した温度を保っています。
この安定した温度を熱源とした冷暖房システムが地中熱利用ヒートポンプシステムであり、原理的にはエアコンと同様で、建物の融雪・暖房・冷房及び温水プール等に幅広く応用できます。従来の温水ボイラー(油・ガス等)システムの場合は、センサー等で降雪を感知し、温水を供給する融雪方法としていました。
この場合、地中および地表面は限りなく氷点下に近い温度になっており、融雪運転時の初期負荷は約500W/㎡に近い大きな熱量となり、融雪運転時の熱量も200~250W/㎡となります。
ヒートポンプの運転方法は、融雪契約電力以外(1日2時間カット)は常時運転方法となっており、駐車場等の地表面は常に暖めるシステムです。この運転方法だと、地表面が暖められ、初期負荷及び融雪運転時の大熱量が不要で、トータルではより小さい熱量で融雪が可能になります。
<特長>
1. 灯油を利用した従来の融雪設備と比較して、ランニングは約6割削減・CO2排出量は約1/3程度です。
2. 寒冷地の使用の場合の供給電力は、割安な融雪電力を使えるため経済的です。
3. 常時運転システム(22時間/1日)で常に地表面を暖め、雪がつもりにくい温度を維持するシステムです。
4. 1シーズンを通して常時運転をしますが、外気温度に応じて必要最小限の制御をするインバーター機能を搭載しており、省エネです。
5. ヒートポンプ機器を融雪の負荷に応じて複数台数設置することで、負荷に応じて台数制御運転が可能です。
6. 融雪の温度設定は、融雪の還り側温度及び外気温度のモニタリングにより、自動制御で最適な温度に制御します。
7. 循環ポンプの動作・消費電力・温度・システムの制御等の情報をインターネットで24時間リアルタイムでモニタリングしています。故障発生時の迅速な対応が可能でかつ管理者の常駐が不要となりメンテナンスコストの大幅削減が可能です。更に現地のデータの収集や遠隔操作で設定の変更が可能です。
8. 当社オリジナルのシステム構築により、地中熱と太陽熱を組み合わせることで、冬は暖房・夏は冷房の空調システムと給湯システムを構築できます。